Classici giapponesi con furigana
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ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate
で、六人は歩みつづけた。
「戸ヶ崎、お前の方は大丈夫だろうな?」
少し不安そうに冬次郎が訊いた。
「門弟より精撰って三十人、屋敷の周囲に伏せて置き、合図を待って斬り入るよう、手筈十分に致し置きました」この点大丈夫というように、熊太郎はいって胸を打って見せた。
「外伝、お前達三人の方も、手筈を狂わしてはならないぞ」
「あっし達の方は大丈夫で。……昔の商売を出すばかりで。……かっ攫って逃げりゃアいいんですからね」
愉快そうに外伝はいった。
で、みんな笑ってしまった。
「先方も貝十郎をはじめとし、九十郎や九十郎の手のものが、警護を致しているのであるから、決して油断をしてはならぬ」
「全く油断はなりませぬ」
熊太郎も頷いてそう応じた。
「やり損いますれば我々一同、あべこべに田沼一党に、狩り取られますでございますからな」
一同ここで沈黙した。
と、範之丞がしめった声でいった。
「それに致しましても、妹織江、今頃どうしておりますことやら」
「さあ」といったのは冬次郎であった。「連れて行ったのが貝十郎ゆえ、大事あるまいとは思っているが……」
あの日勘助が走り帰り、九十郎の妾宅のかくかくのところに、織江殿おりましてございますが、貝十郎が連れて帰りました。