후리가나로 읽는 일본 고전
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しんらん
親鸞
吉川 英治
吉川 英治의 親鸞(しんらん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 566,138자 · 1127화면
九
しゅくっ……と朝麿の泣く声だけが、ときどき、性善坊の耳のそばでした。
九
暁に近くなると、大地は霜の針を植えならべ、樹々の枝には、氷柱の剣が下がり、八寒の地獄もかくやと思うばかり、冷たい風が、手脚の先を凍らせてくる。
肉体の知覚がなくなると、範宴は自分の肉体のうちに、冬の月のような冴えた魂が無想の光にかがやいているのを見いだして、
(ありがたや、自分のような穢身のうちにも、弥陀如来が棲みてお在す)と思った。
わが身を、かくまで尊いものに感じたのは、今夜が、初めてであった。天城四郎が、八寒地獄の氷柱の樹にこうして、自分たちを縛しめてくれたお蔭である。
範宴は、彼をうらむ気にはなれなかった。彼を救うことのできない自分の無力さの方が遥かにうらみといえばうらみであった。
なおのこと、肉親の弟をすら救うてやることのできない自分が口惜しい。
叡山に苦行し、南都に学び、あらゆる研鑽にうきみを窶していたところで、それが単なる自分の栄達だけにすぎないならば、なんの意義があるのであろう。学問のための学問や栄達のための修行ならば、あえて僧籍に身をおいて、不自然な戒律だの法規だのにしばられずに、黄金を蓄えても同じである。