후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
しんらん
親鸞
吉川 英治
吉川 英治의 親鸞(しんらん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 566,138자 · 1127화면
十四
やっと、追いついてみると、もう仙洞御所の東門に、主人の姿はそこになかった。
範綱は、院の中門へ、駈けるように急いで行った。そして、
「あっ……」と、立ち竦んでいる。
北の中門の外に、お微行の鳳輦が横づけになっているではないか。法皇は、ひそかにお出御になろうとしている。
いずこへ? それは範綱には分っていた。六月二日の参会ということは、いつか多田蔵人の口から聞いていたのである。それを思い出したれば急いで来たのであるが、ここへ来るまでは、よもや、法皇がいつかのお言葉をひるがえして、新大納言や北面の不平武者にそそのかされて、そんな会合へ敢てお微行をなさろうなどとは、十中の八、九まで、ないことと信じていた。
けれど、事実は、範綱の正直な考え方とはあべこべだった。やがて、薄暮のころになると、武者所の人々がひそかに支度をととのえて、法皇の出御をうながした。
範綱は、樹蔭に身をひそめて、そこの動静を、じっと窺っていた。
十四
藍草の汁をしぼったように、水っぽい夕闇が四囲をこめてきた。燭の影が、深殿の奥から揺れてきた。法皇のおすがたらしい影が、側近の人々の黒い影にかこまれて、お沓へ御足をかけている。