후리가나로 읽는 일본 고전
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しんらん
親鸞
吉川 英治
吉川 英治의 親鸞(しんらん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 566,138자 · 1127화면
十一
……だのにあれきり音沙汰もない」
いつぞや天城四郎と立ち話でかたい約束をして別れた加茂川の堤だった。そこへ彼はおとといも来てみた。きのうも来てみた、そしてまた今日も、
(もしや?)と思って来たのである。
しかるに天城四郎は影もかたちも見せないではないか。聖護院のほうへやって来るかと心待ちにして、毎日、帰るとすぐ宿房の下男に聞いてみるが、手紙も来なければ、使いも見えない。
(まあ、見ていろ。近いうちにおれが吉報を持ってゆくから――)と、さも無造作にいって、松虫と鈴虫の局のありかを突きとめてくるように広言して行ったくせに、十日以上も沙汰なしとは、いくら盗賊の通癖とはいってもあまりにずぼら過ぎる。
「あいつが広言を吐いてひきうけるようなことをいわなければ、おれが自身で探したものを――」弁円は、腹が立って、たまらなかった。しかし、その文句をいう相手がいないので、彼はつい、独り言に、そうつぶやいて、河原の方を見たり、堤の上を眺めたり、ややしばらくを、意味なくそこで立ち迷っていることしかする術はないのであった。
彼がしきりと焦心っているのも、実は無理でないのであって、仙洞御所の命はいよいよきびしく、中務省の吏員はやっきになって、二人の局の詮議に今は白熱しているかたちなのである。