轻松读懂日语经典作品
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
02 こけ猿の巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 241,861 字 · 480 页
「ほんとに、白い着ものをきた一本腕の、煙のような侍が、どこからともなく暴れこんできたんですって。丹波のはなしでは、それを相手どって、一手に防ぎとめているのが、まあ、萩乃さん、誰だと思います、あの、若い植木屋なんですって」
「あら、あの、いつかの植木屋――?」
と眼を上げた萩乃の顔は、たちまち、朱で刷いたように赤い。
「ですけれど、植木屋などが出ていって、もしものことがあっては……」
と、萩乃はすぐ、男の身が案じられて、血相かえ、おろおろとあたりへ眼を散らして、起ちかけるのを、お蓮さまは何も気づかずに、
「いえ、みんな出ていって植木屋に加勢しているらしいの。でも、なんだか知らないけど、あの植木屋にまかせておけば、大丈夫ですとさ。丹波がそういっていますよ。丹波がアッとたおれたら、植木屋がとんできて、御免といって丹波の手から、刀を取って、その狼藉者に立ちむかったんですって」
とお蓮様も、かの植木屋が源三郎とは、ゆめにも知らない。
「たいへんな腕前らしいのよ、あの美男の植木屋……」
そう言いさしたお蓮さまの瞳には、つと、好色っぽいあこがれの火が点ぜられて――。
二人のおんなは、言いあわしたように口をつぐみ、耳をそばだてた。