轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
「講談雑誌」博文館、1922(大正11)年9月~1926(大正15)年5月<br>よき夫婦、復讐とげられる、右京次郎団、兄妹邂逅大団円「現代大衆文学全集 第六巻 国枝史郎集」平凡社、1930(昭和5)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 335,908 字 · 669 页
と人丸左陣は大口をあけて哄笑した。「峠道での手並みにも懲りずまたも掛かるとは身のほど知らず、見れば人数も三、四十人、蹴破って通るには手間暇はいらぬ。おいお銀、やっつけようぜ!」
「あいよ」と云うと傾城小銀スルリと帯から懐剣を抜く。人丸左陣も太刀を抜くと真っ向に冠って突進した。
それと見て取ると鎌髭の権、颯とばかりに引き退いたが、松火を空に打ち振った。これが一つの合図と見え、今まで燃えていた松火の火が一度にバタバタと消えてしまった。にわかに暗くなった雪の山、その白雪を踏みしだき大勢の足音が聞こえたが、それも次第に遠退いて行き、寂寥として人影もない。
「何んとこいつは驚いたなア」人丸左陣は唖然とした。
「こっちの威勢に驚いたのさ。さあこの隙に落ち延びよう」と傾城小銀も嘲笑う。
「合点」とばかり手を取り合い二人は先へ走り出した。丘を巡ると沢である。その沢を越えると高原である。その高原を突き進む。と、再び行手にあたり貝の音が堂々と響き渡った。つづいて焔々たる松火の火が百余り鶴翼に展開された。
トットットットッと一人の武者が群を離れて近寄って来た。
「お使者いずれへ参られるな。