轻松读懂日语经典作品
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
02 こけ猿の巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 241,861 字 · 480 页
違い棚で魚を切る。毎日毎晩、この騒ぎなので――。
自分達こそ、この屋敷の正当の権利者とばかり、かってきままの乱暴を働いている伊賀の連中、障子を破いて料理の通い口をこしらえるやら、見事な蒔絵の化粧箱を、飯櫃に使うやら、到らざるなき乱暴狼藉。
その真ん中に泰然と腰をすえて、柳生源三郎、憂鬱な蒼白い顔で、がんばっているんです。
忍耐くらべ……。
先主司馬先生が萩乃の婿と決めただけで、公儀へお届けがすんだわけではない。源三郎は婿の気でいても、お蓮様や峰丹波は、いっこうに認めていないんですから、そこでこの居すわり戦となったわけで、間にはさまって一番困っているのは、当の萩乃だ。
恋い慕っていたあの植木屋が、実は夫と決まっている源三郎様……と知った喜びも束の間、彼女は、柳生の一団の住んでいる奥座敷と道場の者が追いつめられている表屋敷との、ちょうど中間の自分の部屋に、あれからずっととじこもったきりで、誰にも顔を見せない。
いつまでも、源三郎たちを、こうしておくわけにはいかない。
そこで丹波、今夜そっとお蓮様を、この奥庭へつれだして、源三郎の処置を相談しはじめたのだが――。