轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

02 こけ猿の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 241,861 字 · 480 页

青空文庫

「いや、不承知というわけではないが……」

と門之丞、変に気をのまれちまって、しりごむばかりだ。

「あなた様は、どうしてここへ――?」

横あいから、一歩進み出た萩乃の問いに、左膳はヌラリとそのほうへむきなおって、

「や、これはお嬢様、そうきかれると丹下左膳、こそ泥のごとき真似をいたして、恥じいる次第だが……」

鍋とかわったほんもののこけ猿は、この道場にあるに相違ないとにらんで、尺取り横町のお藤の家にチョビ安を残し、ひとり出てきた左膳、昼間のうちからこの屋敷へまぎれこみ、灯などをはこぶ宵のくちのどさくさに、早くから、この部屋の押入れにしのんでいたのだ。

「こいつが来たので、出場を失ったのだ」

と左膳、一つきりの眼に、みるみる殺気が光って、

「手前、なんだな、今聞いていれば主をはかったな?」

もの言うたびに、腰の大刀がゆれて、笑うごとくカタカタと鳴ります。

白い虹

一

「汝ア、まさか助かろうたア思うめえな」

左膳は、ぐっと顎を突きだして、門之丞を見た。

その左膳の全身から、眼に見えぬ飛沫のような剣気が、ほとばしり出て……萩乃は、何かしら危ない感じで、そっと雪洞を、壁ぎわへ置きかえた。