轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

「講談雑誌」博文館、1922(大正11)年9月~1926(大正15)年5月<br>よき夫婦、復讐とげられる、右京次郎団、兄妹邂逅大団円「現代大衆文学全集 第六巻 国枝史郎集」平凡社、1930(昭和5)年7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 335,908 字 · 669 页

青空文庫

鳰鳥は笑って遮った。「妾の目から見る時は、世間の男は木偶同様、恐ろしくもなければ面白くもない。それに荻ノ江を連れて行ったら思わぬところで腕立てしてかえって迷惑なことがあろう。さてこう話が決まったら、そろそろ妾は出かけるとしよう」

鳰鳥はいそいそと立ち上がった。

「どうぞ珍らしい出来事が、妾を迎えてくれるとよい」

「ではお出かけでございますか」

「ご無事でお帰り遊ばすよう」

「妾のことより後が大事、精々うまくやっておくれ」

「それは大丈夫でございます」

――そこで鳰鳥は忍びやかに城を抜けて町へ出た。

この夜町は賑わっていた。

ご領主のお館で催しがある。それで町方でもそれを機会に、お祭り騒ぎをしようというので、立ち騒いでいるのであった。

「さて、どっちへ行こうかしら?」

鳰鳥はちょっと思案したが、上松の方へ足を向けた。木曽街道は今も昔も道幅の狭いので有名であったが、今夜に限ってその道は人の波で充ち充ちていた。しかし半里も歩いて行くと、人家も途切れ人影もまばらに、木曽街道本来の寂しい姿となってしまった。

「おやおや何んだか寂しいねえ」

いくらか鳰鳥は心細くなったが、さりとて引き返すほどでもなく、尚ズンズン進んで行った。