轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

「講談雑誌」博文館、1922(大正11)年9月~1926(大正15)年5月<br>よき夫婦、復讐とげられる、右京次郎団、兄妹邂逅大団円「現代大衆文学全集 第六巻 国枝史郎集」平凡社、1930(昭和5)年7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 335,908 字 · 669 页

青空文庫

「様子を見れば里人らしいがよくこの国へ来られたものだ」

「美しい女だ、素敵な別嬪だ」

「いったいなんのために来たのだろう?」

「道に迷ったに相違ない」

「これはうっちゃっては置かれない。ご領主様へ申し上げよう」

で、幾人かが本城へ走った。

この時領主大物主は、群臣を城内の大広間へ集め、大会議をひらいていた。

「ナニ、人里の女が来たと? うん、そうして美しいというのか。では城中へ召し寄せるがよい」

彼は好色の男であった。で、鳰鳥に興味を持った。

一室へ通された鳰鳥は、さすがに不安でならなかった。城の構造、室の装飾が、善美を尽くした異国風なのも、彼女の心を驚かせた。

やがて警蹕の声がした。

間もなく領主が現われた。

大物主は勿体らしく、鳰鳥の姿を見廻わしたが、美しさに打たれたらしかった。

彼はツカツカと進み寄り、それから突然鳰鳥を抱え、隣りの部屋へ引き入れようとした。

そこには寝台があるのである。

領主は横暴なものである。一人の女を征服し、情慾の犠牲にするぐらいは、当然な権利と思っている。

鳰鳥はアッと声をあげ力まかせに抵抗した。

領主の家来は笑っている。珍らしくもない毎々のことだ――こう云ったような顔をして、部屋の片隅に立っている。