Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
七
恐らく泣いているのであろう。
「まだ、おやすみにならない。」
「ええ。」
倭文子は、顔を上げずにうなずいた。
「ちゃんとお休みになったらどう。」
「ええ。」
「羽織だけでも、お脱ぎになったらどう。脱がせてあげましょうか。」
京子は、やさしく寄り添おうとした。
「いいえ。わたし自分でぬぎますわ。」
「そう。」
倭文子は、ちょっと顔を持ち上げて、羽織をぬいだ。電灯のせいか。倭文子の顔は真青だった。
「早く、お休みになって、頭を休めるといいのよ。」
そういい捨てて、京子は部屋を出た。だが、彼女はドアの内側のかぎ穴に入れてあったかぎを、そっとひき出した。そして、外へ出てドアをしめると、音のしないようにかぎ穴にかぎをさし入れてそっとまわした。
七
ポカポカした、この日和に何しに来た。
コンコンないて来たばかりよ
京子は、そんな歌を歌いながら、部屋の中へ入って来た。
「村川さん。いらっしゃい。」
そういって、彼女は改めて村川にあいさつした。
「何です。今お歌いになっていた歌は。」
「むかし幼稚園で覚えた歌を、ひょっくり思い出したのよ。(ソリャウソだろう、家の庭でケッケッ鳴いてるのが、欲しいのだろう)というのよ。