Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
右へ行った方が幸福か、左へ行った方が幸福か、それは神さまだってわかることじゃないのです。自分の思い通りにしたために、不幸の真中へ落ちて行くこともあるでしょう。だが、自分の思い通りにしたときは、失敗しても諦めがつくと思うのです。自分の思った通りだから、仕方がないと。だが、人への遠慮、義理、人の意見などで、自分の考えを曲げて、それで不幸に落ちた場合は、諦めがつかないと思うのです。」
村川は、そういって倭文子の顔を見た。自分の言葉の効果を知りたかったからである。だが倭文子の蒼ざめた顔には、わずかな赤味がきざしそめただけである。
「それで、あなたの本当の心は、どうなんです。僕を信じていてくれるのでしょうか。」
倭文子は、だまっていた。村川は、おとなしい倭文子が、もどかしかった。
「こんなときは、ハッキリいってくれなきゃ困るのです。お互の運命がわかれるときなんですからね。あなたのお心一つで、僕の運命もきまってしまうのです。」
村川は、息をはずませて、倭文子に迫った。倭文子は思い切ったらしくいった。
「わたし、あなたを信じていますわ。でも、わたしのことで、いろいろ難しいことが起ったり、京子さんがお怒りになったり、そのためにあなたが川辺さんをお出になったりするようなら、わたし死んだ方がましだと思いますわ。