Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
五
何とかほめてやりたまえ。」
「あらご迷惑ですわねぇ。」
美佐子が、それにかぶせていった。
「はい、これ、割ってあげましょうねぇ。」
先刻出て行った妓が、いつの間にか村川の前に帰って来ていた。そして、割箸を袋の中から出して、白いかわいい手で、二つに割っていた。
五
村川は、割箸を彼女から受けるとき、初めて彼女の顔を見た。大きい真黒なキレの長い眼、それを覆っている細長い眉、仏画の仏の顔を近代化したような品のよい顔であった。それで、色がくっきりと白く、一味の妖婦味がただよっていた。折梅の染小紋の着物を、裾を引いて着ていた。
妹の顔を見たので、彼は本当の姉だという美佐子の顔を見なおした。彼女は、妹とはすっかり違って、目も鼻も口も耳も、尋常にととのった顔だった。芸妓というよりも令嬢といってもよいおとなしい顔だった。真青な無地の襟に黒地に白をぬいた飛白のお召が、ピッタリと合っていた。
「おい、なみ子、この人はなかなかいい男だろう。」
宮田は、村川をさしていった。
「ええ。私の好きな人に似ているの。」
「お前の好きな人ったら誰だ。」
「なみ子さんの好きな人ったら、きまっているわ。