Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme

Aozora Bunko

八

」

彼女は、乱れさく牡丹のように妖艶だった。

八

外へ出て見ると、今井の自動車と一緒に村川のためのタクシーも来ていた。

村川は、今井や宮田が、自動車に乗るのを送った。そして自分一人タクシーに乗った。すると一番遅れて出て来たなみ子が、今井の自動車に乗らないで、村川の車のドアをあけて、サッサと村川の横へ坐ってしまった。

「なみ子さん。こっちの車にお乗りなさいよ。そちらはお帰りになるのよ。」

姉の美佐子が、しまっていた向うの車のドアをわざわざ開けて、こっちへ呼びかけた。

「いいわよ。わたし、送っていただくの。ね、いいでしょう。ちょっと廻り道して送って下さいね。」

村川は、苦笑しながらうなずいた。

車は、つづいて動き出した。

「お宅どちら。」

「小石川です。」

「そう。わたし、送っていただくの、うそよ。わたしに送らせて下さいね、いいでしょう。ねぇ。運転手さん、小石川へ。」

「駄目です。僕は一人で帰るのです。前の車の行くところへ行って下さい。」

「うそよ、運転手さん、小石川へ!」

「いや、それは困ります。向うの車の通りにやって下さい。」

「うそ! ねぇ運転手さん小石川へね。」