Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
「先刻から私達が、どうしてうちとけられないか、ご存じですか。」
しばらく、沈黙がつづいた後に宮田がいった。倭文子は不思議そうに宮田の顔を見上げた。
「いや、こういっただけでは、おわかりにはならないでしょう。私達は話すべきことを話していないからですね。私達の間で、一番大事なことをね。」
倭文子は、それを考えてみようとも思わなかった。
「あはははは、一番大事なことに触れることを恐れていたからですね。そうじゃないでしょうか、つまり私達の間の縁談ですね。それをお互に、かくそうかくそうとしているからですね。だから、お互に感情がこだわってしまうのですね。あははははは。」
宮田は、いかにも大発見をでもしたように、ほがらかにいった。だが、倭文子は心の内でちっとも賛成しなかった。そんなことを話せば、もっともっと気づまりになり、もっともっと苦痛を感ずるに違いないからである。
「あなただって、私達の間に、縁談のあることをご存じないことはないでしょう。」
倭文子は、小さい、両手の中にはいってしまいそうな顔を、テーブルとすれすれになるまで、低くたれていた。明るい電灯の下では、黒いまつげまでも、ハッキリと見えた。