Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
二
色はやや浅ぐろいが光沢のあるつやつやした頬、処女らしい真赤な小さい唇。宮田は彼女の頬を両手ではさみその美しい唇を、接吻にまで持ち上げるときのことを考えると、なやましいまでに、感情が昂奮した。
「私達は、正面からその話をした方が、いいと思うのですが、お互にそれについてお話しした方が、人まかせにするよりも、いくらいいかわからないと思うのです。」
倭文子は、顔をそむけて、床に敷いた青い敷物の中にさいている一輪の花をみつめていた。
二
「こうなれば、私はすっかり申しあげましょう。初め社長から、あなたとの縁談がありましたとき、私はむろん良縁だと思って喜びましたのです。覚えていらっしゃいますか、私があなたに初めてお目にかかったときを。」
倭文子は、こんな話に、返事をする気は少しもなかった。こんな話に調子をあわせるのに、彼女の心は、あまりに処女らしくとざされていた。
「たしか歌舞伎座の新築興行のときですよ。そうそう『家康入国』をやっていたときです。廊下で社長に紹介していただきましたよ。あのときもたしか、京子さんとご一緒でしたね。覚えていらっしゃいますか。私は、あのときから、あなたはほんとうに純な方だと思っていました。