Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme

Aozora Bunko

二

来ずにはいられないじゃありませんか。」

村川は、声をはげしくした。

「どんな手紙? わたしがお手紙なんか、さしあげたこと、ないわ。」

「ないことがあるもんですか。」

村川は、よこに置いてあるぬれた上着を取り上げると、内側のポケットから、西洋封筒を取り出して、倭文子に渡した。その封筒もベトベトぬれていた。

「まあ。こんな手紙……わたしの名前で。」

「頭字だけでも。消印は葉山だし。」

倭文子は、よろよろ立ち上ると、道路に立っている街灯の光の方へ岩の上をつたった。

「危いですよ。」

村川は、その手紙が倭文子のでないと知ると、倭文子の愛を取り返し得る光が、闇にかがやき出したので生々として倭文子の危い肩を支えてやった。

二

街灯のほのかな光の輪の中までたどりつくと、倭文子は手にしていた手紙に、顔を押しつけるようにして、三四行読んだかと思うと、汚らわしいもののように、それをパッと投げ捨てた。

「まあ……」

悲鳴に近い声をあげた。

「あなたじゃないのですか。」

村川は、落ちた手紙を拾いとった。

「まあ! わたし、あなたに手紙なんか書いたことありませんわ。」

「だって、これはあなたの手蹟じゃありませんか。