Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme

Aozora Bunko

彼女は倭文子の遺書のようなものがありはしないかと思ったからである。だが、寝台の上にもその傍の小さいテーブルの上にも何もなかった。

「警察へでもお届けいたしましょうか。」

「何をいうの。だまっておいで。」

別荘番の女房をたしなめると、京子は寝室を出て隣の座敷へ入った。

そこは、昨日彼女が見捨てた時と、寸分違っていなかった。テーブルの上の演芸グラフィックも昨日と同じく麻雀とかいう女賊に扮した栗島すみ子の大きい横顔の写真が開かれたままである。だがその横にあるシガレット入りの銀の小箱を見ると、京子は目をかがやかして、それを取りのけた。その下から、西洋封筒が三分の一ばかりハミ出しているのを見つけたからである。

表には、ちゃんと「川辺京子様」とかいてあった。宮田からだと思って、裏を返すと村川生とかいてある字が、鋭い短剣のように、京子の眼を突き刺した。

あなたの奸計が因をなして、宮田君が行方不明になりました。生きて帰ってくれるかどうか、我々にはわかりません。宮田君が無事であってくれれば、我々もまた帰って来るつもりです。我々というのは(よく覚えていて下さい)僕と倭文子さんとの事です。