Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
ただわれわれの行方を捜させるようなことは、なさらないで下さい。すべてを自然のなりゆきに委して下さい。でないと、あなたはこれ以上に我々の運命を狂わすことになるかもしれませんよ。
倭文子さんは、何も書かないそうです。僕が、こんなことを書くのにさえ反対しています。
読み終ったとき彼女の美しい顔は、口惜しさのために、ひきつっていた。激しい怒りと憎悪とで、その手紙をみじんに破ってしまった。死ぬかもしれない倭文子にすまないといったような心は、少しも起らなかった。彼女は、激しい嫉妬で、目がくらんだ。
村川と倭文子とが、かわるがわる自分の顔を踏みにじっているような気がした。
「口惜しい! 口惜しい!」
彼女は、低い声で叫んだ。
「お嬢さま、どうなすったのでございます。」
また別荘番の女房が顔を出した。
「いいじゃないの。ひっこんでおいで。」
と、ひっぱたくように手を振って、それを斥けると彼女は口惜しさのために、涙がハラハラとこぼれて、仕様がなかった。
一層のこと、警察へ訴えて、二人を取り押えてもらおうかしら、だがそんなことをするのは、自分の恥をも明るみへ晒すことだった。