Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
「あの倭文子さんに、お目にかかりたいとおっしゃっているのでございますよ。」
京子は顔が少し蒼ざめた。
「なに村川君、すぐ上げればいいじゃありませんか。むろん、これは出来るのでしょう。」
今井は、そういってテーブルの麻雀の牌をとり上げた。
京子は、それに答えないで、
「わたし、下へ行ってちょっと会って来ますわ。」
そういうと、取次の女房よりも先に、とんとんとん階段を降りた彼女は、悲壮な敵慨心に燃え、身体が冷水を浴びたように、ひきしまるのを感じた。階下のホールは暗かった。彼女は、そこでさすがに、足がややためらったが、勇気を出すと、つかつかと玄関に出た。
玄関の半分開かれたドアの外に村川は普段から大きい眼を、昂奮のために、更にギロギロ光らせながら立っていた。
「いらっしゃい!」
京子は、ニコリともせず、冷たい触れれば切れそうな声でいった。
村川は、眼をみはったまま、ちょっと会釈した。
「何か急なご用?」
「ええ。急に倭文子さんにお会いしたいことがあるのです。」
京子は、だまって、するどい目で、村川の顔をまともから見た。
「倭文子さんは、もうお休みになっているわ。」