Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
こんな恐ろしい手紙をかく人からでしょう。」
倭文子は、ふと顔をあげて村川のぬれたからだを見た。
「あなた、お寒くございません?」
「ちっとも。それよりも、僕と別れるなどと思っていらっしゃったのですか。」
「もう、何もおっしゃいますな。みんなわかりましたわ。」
「そうですか。じゃ僕を信じてくれますか。」
「ええ。」
村川は倭文子を抱こうとしてさし延べた手を、すぐひっこめた。彼は、この時急に自分の身体が、氷のように冷え切っているのを感じたからである。
「でも、宮田さんはどうなったのでしょう。」
倭文子は、また背後の恐ろしい海を振り返った。
「死んだら、死んだときのことですよ。」
「どうなりますの。」
「僕が、過失殺傷罪で二三年刑務所へ入ればいいのですよ。」
「まあ恐いわ。」
「何が恐いことがあるものですか。あなたさえしっかりして下されば、きっと一緒になれますよ。」
「わたし、もういや、いや。わたし、京子さんと一緒に暮すのなら死んでしまいますわ。あなた、わたしのそばをはなれないで。ねぇ、ねぇ。」
倭文子は、今までにない烈しい熱情で村川のつめたい身体にすがりついた。
三
村川のからだにすがりついた倭文子は驚いていった。