일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おうしゅうきこう

欧洲紀行

横光 利一

横光 利一의 欧洲紀行(おうしゅうきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,107자 · 241화면

아오조라 문고

七月九日

コンコルドの広場が、あらゆるパリーの道路を吸収しているごとく、パリーの人心のあらゆる機能を収斂している金銭。――私はこういう街へ戻って来る度に心が静まりなお一層計り知れぬ深さを感じていく。この不思議さ。つまり、私はだんだん、個性という鈍重なものを失って来つつあるからだ。

私もいつの間にか、物がその場に存在しているという事実の価値より、認めなくなって来たのであろう。私は自分への不信を最早ややめてしまっている。空虚な笑顔の美しさにとやこう叫ぶ意気はなくなった。

七月九日

ポルザ協会主催の講演に出席する。講師はソルボンヌ大学の植物学者として有名な、ブラランゲ氏と私とただ二人だ。私は日本文学の基礎について話す。通訳は山田きく子女史だが、パリーの講演は話そのものよりも、聴衆の面前で、種々の質問攻めにあい、それに答えるのが難事だとのことだ。聴衆はどういう人々かよく分らぬが、見たところポルザ協会の会員が大部分らしい。協会の会長は前の文部大臣だが顧問の顔触にアインスタインやポール・ヴァレリイ、その他十人ほどの名が書いてある。

話をすませて後、書記長が聴衆に向い、質問のある方はどうぞ、と云う。