일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おうしゅうきこう

欧洲紀行

横光 利一

横光 利一의 欧洲紀行(おうしゅうきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,107자 · 241화면

아오조라 문고

七月廿五日

つまり、心の窓はここでは人間の肌だ。

パリーの町ではわれわれの眼は市街の彫刻にさ迷い、商店の装飾に戯れ、マロニエの幹の優雅さに休息し、街々の起伏や人々の上に憩い得られた自由さがあった。しかし、此処では最初に一目見たもの許りが何処までも続くのである。このようになれば、人の心の鍛錬の仕方は忍耐許りとならざるを得ない。この市街の人々の心が団結のままに動くのも尤もだと思う。

眼を使う必要のない町にいれば、勉強するには何よりである。町の清潔であるのも清潔にせずにはいられぬからだ。ここから思うと、日本の市街はその汚さのために何という豊富な自由さがあることだろう。

七月廿五日

ルッツェンブルガア・ストラッセ三十三番地に宿泊す。ホテルが満員なので私の宿は女医の家だ。女主人はキエフの白系露人の貴族である。王朝時代の品位と善良さを持った五十過ぎの婦人であるが、無一文で革命の際に老母と息子二人を連れベルリンまで逃げて来た。刻苦精励医学を勉強し医者の免状をそれから取ろうとしたのだが、独乙では医者の免状は難しく、殊に女医は一層難事である。漸くパスした時には心身の疲労で卒倒したという。