일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おうしゅうきこう

欧洲紀行

横光 利一

横光 利一의 欧洲紀行(おうしゅうきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,107자 · 241화면

아오조라 문고

八月六日

八月七日

日本へ帰る道をアメリカにしようかソビエットにしようかと迷う。二者撰一の難関に立てばおのれを動かす他の力に従って傾こうと私は決心する。このようなときに神が現れるのだ。私は先ず何より私の神を見たい。全く空しい気持ちになって自然力に従う場合が今だと思う。どの方向から私を東西に動かして来るか。

八月七日

私は今は全く空虚である。自分の通りたい意志はアメリカにもなくソビエットにもない。私の感じ得られることは、出来得る限り、感じてしまった。膨れ切った袋のような自分はただ外界から襲って来る力を信ずるだけだ。私には人々の批判も言葉も今は全く無益である。雨が降ったかと思うとすぐまた天気だ。私にとっては、今日はレインコートを持って出ようかどうしようかを考えるのが最大の私の関心事になって来た。街々を歩いても足の向く方へ歩いているだけである。今日のコーヒー一杯飲めれば世の中がどうなろうとかまやしないと、このように言ったドストエフスキイのベルリンに於ける心理も、何も珍らしいことではない。

ドストエフスキイはここで毎日賭博をした。私がレインコートを持って出ようかどうしようかと、必死に考えているのとどこが違うのか。