후리가나로 읽는 일본 고전
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おうしゅうきこう
欧洲紀行
横光 利一
横光 利一의 欧洲紀行(おうしゅうきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,107자 · 241화면
五月廿日
レモンを割ると強い匂いに日本の青葉のころが身にしんで来る。
五月廿日
ルーアンへ行く。ここはシャヴァンヌやラシーヌの生れた所。ジャンダークが火刑に処せられた町でもある。
フローベルのボアワリイ夫人が附近の村から出て来て、愛人と馬車に乗って通るのもここである。
パリーからルーアン迄バスで三時間、沿道の田園はノルマンディにかかっているのでフランス特有の明るい日光が漲っている。マダム・ボアワリイが靴を磨き、村の牧場を歩くと、小さな草の実の靴に映るところ、弛く大きくカーブを描いた緑の地平線、畷や畔の何もない茫々とした田園には、一面の軟草が谷を造り、丘を盛り上げ、風吹けば草を割り、羊を集めて移動させ、島のような森を浮き上らせている傍に傾いた教会の塔が立っている。滑かな道は草の中を真直ぐにルーアンまで延びている。ところどころに五六軒の村がある。どの村ものどかでものうげで、強い日光に人の声も低く重い。
丘を越えると谷のような低い平野に、セーヌ河を取り包んでルーアンの町が見える。河の両岸は起重機ばかり。ファーブルから上って来た船が多い。市中の中央に数箇の高いゴシックの寺院の塔が聳えている。