후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
おうしゅうきこう
欧洲紀行
横光 利一
横光 利一의 欧洲紀行(おうしゅうきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,107자 · 241화면
五月廿二日
誰もここではこれを猥本とは見ない。聖典と並んだ生理の書として扱う誠実さは、公衆の面前で接吻して顔色一つ動かさぬ国民の複雑な歴史を説明してあまりある。
つまり人間に見せて不都合なものは、も早やこの土地にはなくなっているのだ。恐ろしい退屈と虚無が襲いかかって来ているのだ。運転手が終生運転手のまま不平とせず、小使が終生を小使として終るリアリズムに、理由のあるわけはここにある。こうなれば幸福とは金銭の浪費にはない。貯蓄にあるのみだ。勤勉の徳はここから出ている。
このフランスという国は手形を現物と直接交換しなければ、受けとらぬとのことだ。信用の世の中にこの古風は暗愚もまた甚だしい。しかし、貯蓄を終生の希望とし、唯一の幸福としている人物に、現物を見せぬ紙一枚の手形が何の役に立つだろう。他人を信用して生涯を棒に振る冒険は絶対確実な幸福には反するのだ。
現金を家に隠して持っていること、これほど握覚の充実していることはあるまい。しかし、またこれほど無慾なこともない。虚無とはむかしは何物も放すことであった。しかし、今は最も確実に物を持ってみることだ。
五月廿二日
パリーにいると俳句は作る気にならぬ。