일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おうしゅうきこう

欧洲紀行

横光 利一

横光 利一의 欧洲紀行(おうしゅうきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,107자 · 241화면

아오조라 문고

六月廿六日

ブダペストの郊外の地中から、二千年前の遺跡が近年発見された。この遺跡はペルシャとギリシャとローマの混合であるが、往時の文化の高さを物語るもろもろの要素が、一見して感じられる。私はここの発掘場から、油差しを貰うことが出来た。日本人という理由で、特にさし上げると云う。

六月廿六日

切符ではウインへ一度戻り、そこからベニスへ出るのだが、面倒なので飛行機に変更し、ベニスへと飛ぶ。しかし、飛行機でも一度ウインまで戻らねばならぬ。

ハンガリアの野はどこまでも連続した錦のつづれ帯だ。その間を流れるダニューブの蛇行は、一人娘の気儘勝手な遊行のさま。廻り繞るのびのびとした流れは、むすぼれ、ほどけ、廻環して出所を忘れた形である。

ハンガリアの曠野の終る所、徐々にアルプス連山が迫って来る。雪を冠った山峰の牙は不意に機体の腹部をめがけて、競い上る。地の力の豊饒さ。行けども行けども窪みを抱いて盛り襲う雪の堆積。辷り流れる岩石の放射。深海の底のように黒々と澄み渡った渓谷の皺。雲はここでは船のようだ。

六月廿六日

ベニス着。あるいは今日は廿五日かも知れず。――オーストリア、ハンガリイを通りベニスへ入るのは、最も良いと聞いた。