일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おうしゅうきこう

欧洲紀行

横光 利一

横光 利一의 欧洲紀行(おうしゅうきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,107자 · 241화면

아오조라 문고

七月一日

頭のない聳え立った円塔の上では、燕が蚊柱のように群り立って飛んでいる。

公園からタクシーを拾い、スカラ座までと云う。スカラ座の横でタクシーが停ったが、門がどこも閉っている。仕方がないので、ホテルへ帰ろうとホテル・マルノまでと命じる。ところが、運転手は急に大きな声で叫び出して動かない。私にはさっぱり分らないので、ぼんやり顔を見ていると、何のことはない、そこがつまり、同時にホテル・マルノの前で停っていたのだ。

七月一日

ミラノ出発。立つとき、ホテルの灰皿が気に入ったので、自分の廻って来たホテルの中では、ここのこの灰皿が一番良いと賞めてみた。それでは持って行ってくれと、すぐ紙に包んでくれる。外人に似合わぬと感心したので、二リラの礼を出す。ところが十リラくれと向うからの催促だ。万事この調子は、イタリアに限らず、いかなるときにもつきまとう。

およそ隙間を見せたら最後、そこへは必ず常に何ものか喰い込んで来ているものだ。ところが、私などは隙間だらけだから、どこから手出しをして良いものか分らぬと見えて、うっかり外人もよって来ない。しかし、ときには、恐ろしく手の早い奴がいて、隙だと見たら何の躊躇もなく一撃のもとに飛びかかる。