후리가나로 읽는 일본 고전
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おうしゅうきこう
欧洲紀行
横光 利一
横光 利一의 欧洲紀行(おうしゅうきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,107자 · 241화면
六月四日
各自が自身の金銭を失うことなくして、左傾しようという精神、――これが個人主義的コンミュニズムとなって現れたのだが、フランスで一番人気の良いのはこれだ。自身の金銭を失う左傾というものは法律が許さぬ。なおそれ以上に、人々の精神が許さない。左傾とは金を奪われぬ用心だという原則を、ここほど了解している所はあるまい。それ以上の複雑な理窟など民衆には用をなさぬ。
フランスの大富豪二十家、二百数十名の住所番地を委しく書き連ねた印刷物を街頭で売りながら、いざ事が起ればこいつを叩き潰せと叫んでいる者が随所にいる。警官も人々も、平然とその前を通って何事も云わぬ。
六月四日
パリーではアメリカ人であろうと、黒人であろうと、イギリス人であろうと同じことだ。ここでは人間など通用しない。通用するのは金だけだ。真に経済を学ぶにはここに限る。それ故に金と等しい心もまた明瞭に、その運行を看取し得る。日本では、金と心を別けなければ承知しない。つまり、フランスが金で心を買うのに反し日本は心で金を買うのだ。どちらが便利か世の中は便利な方へ延びて行くに定っている。
内閣は今夜の中に出来る。