후리가나로 읽는 일본 고전
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おうしゅうきこう
欧洲紀行
横光 利一
横光 利一의 欧洲紀行(おうしゅうきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,107자 · 241화면
七月廿日
七月廿一日
という第二信は、こちらの日本人間で問題を起したらしいが、この題は私のつけた題ではない。私の通信は、巴里そのものを書くのが目的ではなく、私という一個の自然人が、この高級な都会の中へ抛り出され、形成されてゆく心理の推移を、偽りなく眺めるのが目的である。
小出楢重という画家は、日本を発ち、巴里へ着いたその翌日、もう帰ると云って、どんなに友人たちがひきとめても聞かず、翌日マルセーユまで引き返し、船に乗ろうとすると金をすられ、三日間マルセーユにとどまって帰っていったという。高浜虚子氏がやはりそうだ。私も同様に感じたが、峠を乗り越えると、更に次の峠が現れ幾つ峠を越して良いのか見極め難い。私はパリーにはリアリズムがないと思うにいたったが、日のたつに従って一層その感じを深めるばかりである。この都の小説をみるとよく分る。こんなところでは、評論以外に小説など成り立たぬ。
七月廿一日
見ているとどの男も女に飽き飽きし、女は男に飽き飽きしている。それにも拘らず、どっちもどうすることも出来ず、おまけの積りで男は甘いことを女に云い、女はせっせとかせいでいるという都――つまり、美人だらけで美人という事が、女にとって、何の価値にもならぬ都というものは、恐らく世界でここだけだろう。