일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おうしゅうきこう

欧洲紀行

横光 利一

横光 利一의 欧洲紀行(おうしゅうきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,107자 · 241화면

아오조라 문고

八月廿日

地貌の襞が地の襞に投げている鮮かな陰影、これは極めて近代的な美しさだ。この表現は不可能である。

夜十二時ごろいよいよ国境にかかる。ここでロシア側の荷物の検査があって、旅券が初めて自分の手に戻される。ドイツの外交官の一人が所持していた日本紙幣百円を取り上げられる。理由はポーランド国境のネゴレエ入国の際、旅券にその記入を忘れていたためだ。

「返して下さい。それは日本で私は使わなければならないのですから。私の大切にして来たものだから。」

ドイツ人は幾重にも頼んだが若い国境監督官は応じない。ドイツとロシアの政治の険悪な度がここに現れたのだ。

「あなたは幾日日本にいますか。」

「二週間です。」

「それなら、帰りのときにお返ししましょう。」

ドイツ人は歯を喰いしばって拳を固め、反り返ってどんと拳で卓を打ったまま睨んでいる。「じゃ、いい。」そのままそこから放れていく。

八月廿日

満洲里までもう三時間だ。ベッドへ這入ってみたが眠れない。私には日本がどんなに見えるか楽しみだ。

午前三時、満洲里へ着く。暗くて分らない。私は汽車の中に坐ったまま動く気がしない。日本の波もここまで拡がって来たのかと思う。