후리가나로 읽는 일본 고전
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おうしゅうきこう
欧洲紀行
横光 利一
横光 利一의 欧洲紀行(おうしゅうきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,107자 · 241화면
気附き始めたときであった。これが二十世紀の混乱である。この混乱はあたかも動脈が静脈になり、静脈が動脈になり変らんとするがごとき状態で、「われ想う」が思い過ぎた結果の無の有様となり、「われ在るに非らざれど」と等しい無力を示しながら、痛みのみ激しい現実そのままの相貌を態するようになって来たのであろう。それなら西洋も次第に北京に近づいて来たのかもしれぬ。
北京に遊ぶ知識人はよく前から、ここは全くパリに似ているというのを私は聞いた。あるフランス人は北京はパリ以上だとも言ったという。私はパリにいるとき、ただぼんやりと街区を歩いているときでも、分相応の分析力をつねに働かせている自分を感じた。珊瑚礁を造った微生物と同じ微細な虫が、最初にパリを造ったと言われているだけに、このパリの街は石灰岩の塊から成り立ったような街である。しかし、このようにぼんやりと放心することに努めていても、どうしてこちらの分析力を呼び起す街なのであろうかと考えると、街の形状そのものが明瞭に精神の中心となる原点を持っているからだと気が附いた。通りを歩くとき曲るとき、また建築物を仰ぎ樹を眺めるそのときどき、絶えず現れて来るものはX線の打ち合った原点なのである。