후리가나로 읽는 일본 고전
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おうしゅうきこう
欧洲紀行
横光 利一
横光 利一의 欧洲紀行(おうしゅうきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,107자 · 241화면
フランスとは違いここは一瞥して活気を人々から感じるが、それも人間臭くてしばらくは私から別世界だ。人々の厳しい動きも眼のあたりに見ると、また早く機上の人となりたくなるのみだ。
午後四時。赤黒い鱗の厚い怪竜が翼を拡げ、火を吹いて横わっている。それがベルリンだ。これにのた打ち廻られてはパリーもたまるまいと思う。
ベルリン飛行場からルイットポオル・ストラッセまで自動車で行く。路の両側の建物はみな五階だ。重厚な石の建物はどれも同じで均衡がとれている。枝が頭に触れそうに垂れているリンデンの街路樹、葉の間を真直に伸びている砥のような路、建物の窓々には真紅のゲラニヤの花が咲き列っている。パリーの町の建物の中を歩いている時には、山の頂きを仰ぐような感じであったが、ここベルリンの建物の下では岩石の谷間を歩いているような感じである。町に起伏がなく何処まで行っても同様な町ばかりだ。町の何処かに見覚えの場所を決めておこうと思うが、これでは見覚えておく処がない。定めて出入を間違うことであろう。建物と建物の間に隙間が一つもないということは、人間の心に窓のないのと同じである。眼につくもの悉く石とリンデンの青葉、これがくる日もくる日も続いたなら人の眼は自ら人間の皮膚ばかりに刺さるようになるだろう。