후리가나로 읽는 일본 고전
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おうしゅうきこう
欧洲紀行
横光 利一
横光 利一의 欧洲紀行(おうしゅうきこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,107자 · 241화면
私にはこれは全く分らぬことであった。もとより、精神世界に国境はないであろう。しかし、文化国が文化国であることの最大の理由は、その国の伝統にあるのではないか。それ以外に、文化とは何物でもない。およそ愚劣な話の中で、文化をしりぞけた知性ほど無意味なものはない。このことが明らかなことであるなら、フランスの知性とは、何だったのか。引いてはフランスの伝統の精神の世界における訓練は、そのように軟弱なものであったのか。――このように思う心の中から、また更に私には疑問が続出し初めて来るのであった。これが私の人間研究の最大関心事であったのだ。
朝の食事をすますと、いよいよモスコウが近づいて来た。下車の支度をしなければならぬ。私はジイドとは、もう二度と逢うこともあるまいと思いながら、自分のコンパートメントへ戻ってきた。モスコウで降りると、すぐそれから特派員の森氏につれられ、街見物に廻ってみた。
正午ごろに、メトロポリスという大きなホテルの入口で、写真を撮って貰っているとき、そこへまたひょっこりジイドが現れた。「あれはジイドじゃないですか。」
と私は森氏に尋ねてみた。