Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 350.912 Zeichen · 702 Bildschirme

Aozora Bunko

道場と住居とは離れていて、住居の庭へ行くには垣と竹編戸の中門がある。一つ塀の中でありながら、こういう風に、棟が離れていたり、垣が結ってあるのは、城郭生活の慣しで、少し大きな侍の家となれば、これになお、手飼の者の長屋だの何だのが、加わっているのである。

「ヤ、閉まっている」

「何、開かない?」

ひしめいた門人達の力は、門の竹編戸を押し破ってしまった。そして、裏山を抱いている約四百坪ほどの山芝の平庭を見ると、師の小野治郎右衛門忠明は、日頃、持ち馴れている行平の刀を抜いて、青眼――というよりはやや高目にひたと構え、かなり距離を措いてその向うには、紛う方なき佐々木小次郎が、物干竿の大剣を、傲然、頭上に振上げたまま眼を炬のようにしているのだった。

――はっと、その有様に誰も一瞬、眼が眩んだ。そして四百坪からある芝庭の広さと、張りつめた空気は、線でも引いたように、他の人間を近づけしめなかった。

「…………」

慌てて来てはみたものの、門人たちは、遠く見守って、毛穴をそそけ立てているしかなかった。

立ち合っている双者の間には、断じて、横あいから、手出しを許さないほど、森厳なものがある。