Japanische Klassiker mit Furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
Lesen Sie 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 350.912 Zeichen · 702 Bildschirme
二
(それは、よい人質を取って来られた。小次郎の方からやって来るように仕向けられたのは、さすがに兵法の御巧者というもの。――参ったらさんざんに叩きのめしたあげく、鼻を削いで、神田川の樹に曝し者にしてやるのだな)
と、いい合った。そして、だが来るか、来まいか、などとつい今朝も、賭事のように噂していたものだった。
二
大部分の者が、来まい、と予想していた佐々木小次郎が今、荷十郎の言によれば、
――門をはいって来た。
と、あるので、
「何。来たと?」
居合せた人々の顔は、白木の板みたいに硬ばった。
浜田寅之助以下、広い道場の床を、しいんと開けて、固唾をのんでいた。
今に、道場の玄関へ、声がかかるか、今に小次郎の訪れがあるかと、待ち構えていたのである。
「……おい、荷十郎」
「うむ?」
「門をはいって来るところを確かに見たのか」
「見た」
「じゃあもう、これへ見えそうなものじゃないか」
「来んなあ」
「……遅すぎる」
「はて」
「人違いじゃなかったのか」
「そんなことはない」
厳しく床を占めて、坐っていた面々も、ふと、間拍子が抜けて、自分の緊張に、自分で力負けを覚えかけて来た頃、ぱたぱたと、草履の音が、控部屋の窓の外に止まって、