Japanische Klassiker mit Furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
Lesen Sie 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 350.912 Zeichen · 702 Bildschirme
五
「鉄砲のことで?」
「そうだ。近いうちに、埋けにやるからな」
「え。誰が埋けにゆくんで」
又八は、解せない顔して、眼をみはった。
五
口入れ親方の運平の手から、町名主や五人組の請判付きで、身ひとつで御城内にはいるのさえ並たいていな厳しさではないのに、どうして外部から鉄砲や弾薬などを持ちこむことができるのか。
そして、約束どおり半月後に、西の丸裏御門の内の槐の下へ、誂えたように、埋けておくなどということは、神業でもなければ、なしうる筈のものではない。
又八が、そう疑って、まじまじと大蔵の面を見つめていると、
「ま、その方のことは、おめえが気を揉まなくてもいいから、おめえは、自分の役割だけをしっかりやってくれ」
と、大蔵は深くいわず、
「まだ、ひき受けたものの、おめえも恟々しているだろうが、御城内へはいってから、半月も働いているまには、自然、肚もすわってくる」
「自分も、それを頼りに思っていますが」
「その肚が、ぐっと出来てから、うまく機会をつかむのだな」
「へい」
「それと、抜かりはあるめえが、今渡した金だ。仕遂げてしまう後までは、どこか人目にかからぬ所へ隠しておいて、手をつけちゃあならねえぞ。