Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 508.883 Zeichen · 1017 Bildschirme

Aozora Bunko

と、先へ出ていうと、

「提燈を持ったか」

「いえ……」

「うつけた女子よの、音羽山の奥まで行くのに灯りなしでこの婆を歩ます気か、旅宿の提燈を借りて来なされ」

「気がつきませんでした――今すぐ」

と、お通は自分の身支度は何をする間もない。

音羽山の奥といったが、いったいどこへゆくのだろうか?

そんなこともふと考えたが訊いたら叱られるであろうと思い、お通は黙って灯りを提げながら三年坂を先に立って歩いて行く――

しかし、心の裡で、彼女もなんとなくいそいそしていた。先刻の手紙は、又八からであったに違いない。――とすれば、かねがね婆とかたく約束してある問題の解決を今夜こそはっきり決めてくれることであろう。どんな嫌な思いも辛い気持も、もうわずかな間の辛抱である。

(話がついたら、今夜のうちにも烏丸様のほうへ戻って城太さんの顔を見なければならない――)

三年坂は辛抱坂だった。石ころの多い凸凹な坂道を、お通は石を見ながら歩いた。

悲母悲心

一

滝の音がする――水かさが増すわけでもないが夜は大きく耳へひびく。

「地主権現というのは確かこれじゃろが。……地主桜と、この樹の立札にも書いてある」