Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 508.883 Zeichen · 1017 Bildschirme

Aozora Bunko

二

それともお供でもおあんなさるかね」

二

持たせる荷物もないし、山駕を雇う気もない。

武蔵はうるさくて思って、

「いや……」

と、首を振ったのみで、黙々と、人足たちの群れを離れて、歩みかけたが、彼自身まだ、

(西せんか? 東せんか?)

心に迷っている姿だった。

一度は、何事も天意にまかせて、自分は江戸表へと、心にきめたが、やはり城太郎をふと考え、お通の身を思うと、そうも行かない。

(そうだ、きょう一日だけでも、この附近を尋ねてみよう。……もしそれでも知れなければ、ひとまず諦めて先へ立つとして)

彼の考えがきまった時、

「旦那、もしや何か、お探しになることでもあるなら、どうせあっしらは、こうして陽なたぼッこして遊んでいるのでございますから、お指図なすっておくんなさいまし」

また、寄って来た人足の一人がいうと、他の者も、

「駄賃なんざあ、いくらくれとは申しません」

「一体お探しになっているのは、お女中でござんすか、ご老人ですかえ」

余りいうので、武蔵も、

「実は――」

と仔細を話して、誰か、そんな少年と若い女を、この街道筋で見かけた者はないかと訊くと、

「さあ?」

と、彼らは顔を見合わせ、