Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 508.883 Zeichen · 1017 Bildschirme

Aozora Bunko

三

「ウム、一理あることと聞え申した。――してそういう風に子弟に教えた宗家とは、何処の誰でござるか」

「それも、看板に誌してあるが――京都の本阿弥光悦さまは、わしの師匠でございます」

師の名を名乗る時は、それが自分の誇りのように、耕介は猫背をのばして昂然というのであった。

三

そこで武蔵が、

「光悦どのなら、実は自分も面識のある間で、母御の妙秀尼様にもお世話になったことがある」

と、その当時の頃の思い出を一つ二つ話すと、厨子野耕介は非常な驚き方をして、

「ではもしや貴方は、一乗寺下り松で、一世の剣名を轟かせた、宮本武蔵様ではございませぬか」

と、眼をすえていう。

武蔵は、彼のことばが、誇張に聞えて、少しむず痒く思いながら、

「されば、その武蔵でござる」

いうと耕介は、貴人へ対い直すように、ずっと席を退げて、

「よもや武蔵様とは知らず、先ほどから釈迦に説法も同様な過言――どうぞ真っ平おゆるしのほどを」

「いやいや、御亭主のお話には、拙者も教えられるふしが多い。光悦どのが、弟子に諭されたという言葉にも、光悦どのらしい味がある」

「ご承知の通り、宗家は室町将軍の中世から、刀のぬぐいや研をいたして、禁裡の御剣まで承っておりまするが――常々師の光悦が申すことには――由来、日本の刀は、人を斬り、人を害すために鍛えられてあるのではない。