Japanische Klassiker mit Furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Lesen Sie 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 508.883 Zeichen · 1017 Bildschirme
二
と敬称して、常に入口には注連縄の張ってある仕事場へ奔入して――そこでは職人たちの手によって、諸侯からひきうけている正宗や村正や長船や――世に名だたる銘刀を始め、あらゆる刃が研ぎぬかれている。
武蔵は、この家へ来て、この一間に旅装を解いて、今日でちょうど四日目か五日目になる。
二
此家の主の光悦と妙秀母子に、いつか野辺の茶の席で会ってから武蔵は、折もあらば、もいちど親しくしてみたいが――とは心のうちで思っていたことだった。
ところが、よくよく縁があったというものか、再会の機が、あれから幾日も経たないうちにまたあった。
――というのは、この上小川から下小川の東寄りに、羅漢寺という寺がある。その隣地はむかし、赤松氏の一族がいた館の址なので室町将軍家の没落とともに、そういった旧大名の宅址も、今はあとかたもなく変ってはいるが、とにかく一度そこを捜してみたい気持がして、武蔵は或る日、その辺を歩いてみたのであった。
武蔵は幼少の時、よく父の口から、
(わしは今でこそ、こんな山家の郷士で朽ちているが、祖先の平田将監は、播州の豪族赤松の支族で、おまえの血の中にはまさしく、建武の英傑の血もながれているのだ。