Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 508.883 Zeichen · 1017 Bildschirme

Aozora Bunko

「お通を首にして、添状付けて、先に七宝寺へ送りとどけてやろうぞ。村の者のうわさだけでも、わしらの面目が半分は立つ。――さて次には武蔵めじゃが、これも、お通を討たれたと聞けば、意地でもわしら母子の前へ出て来るじゃろう。……又八、はよう行って来い」

「おばばは、ここで待っているか」

「いや、わしも尾いて行くが、わしが姿を見せると、それでは話がちがうのなんのと、お通めがわめいてうるさかろう。わしは少し離れた物蔭から見ております」

「……女ひとりだ」

よろりと又八は立って――

「おばば、きっとお通は首にして来るから、ここで待っていたらいいじゃないか。……女ひとりだ、大丈夫、逃がしゃあしない」

「でも、油断をしやるなよ、あれでも刃物を見れば、相当に手抗いはするぞ」

「いいよ……なにくそ」

自分をこう叱咤しながら、又八は歩きだした。不安そうにお杉婆もその後に尾いて、

「よいか、油断するなよ」

「なんだおばば、尾いて来るのか。待っていろ」

「よいわ、塵間塚は、まだその下――」

「いいといったら!」

又八は、癇を破って、

「二人でゆくくらいなら、おばば一人で行って来い。おれはここで待っている」