Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 508.883 Zeichen · 1017 Bildschirme

Aozora Bunko

「うううっ――。うわうッ。……うわうッ……」

猛獣の唸る声色なのである。

犬はタジタジとして少し後退さったが、この猛獣が唸りすぎて、水洟を垂らしたので、甘く見たか、忽ち効果がなくなってしまう。

声が武器にならなくなると、こんどは顔つきで犬を怖れしめようと計った。

くわっと大きな口を開いて見せると、これには犬も一驚したらしい。眼玉を剥いて、眼ばたきを怺えて見せる。目や鼻や口を、皺苦茶に寄せて見せる。長いベロを伸ばして、鼻の頭まで届かせて見せる――

そのうち、彼も百面相にくたびれてしまい、犬もすこし飽きた様子で、再び険悪になりかかったので、今度は一生の智恵をここに絞って、おれも諸君の仲間であって、諸君とは同じ生き物であるという親善の意を示す考えで、

「――わん、わん、わん! きゃん、きゃん、きゃん!」

犬の啼き声を、犬たちとともに、又八もやってみせた。

ところが、これが却って犬どもの軽蔑と反感を買ったとみえ、俄然、喧々と争って、彼の顔のそばまで顔を持って来て吠えたり、そろそろ足の先から舐め始めて来たりしたので、又八は、ここで弱音を揚げてはと思い、

かかりしほどに