Japanische Klassiker mit Furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Lesen Sie 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 508.883 Zeichen · 1017 Bildschirme
五
(どうだ、おれと一緒に歩かないか。そうしたら、途々も、そのお通さんとやらを探せるし、また、ひょいと、武蔵とかいうお前のお師匠さんに会えない限りもないからなあ)
慰め半分に、大蔵がいったところ、城太郎は地獄で仏に会ったように、ぜひ一緒に行くといい――一方もそれではと、急に連れて行く気になって、旅の空へ立ったばかり――という番頭の話なのである。
それも、時間にすれば、わずか二刻ばかりの違いなのに――
と、いかにも気の毒そうに、繰返していった。
五
二刻の差があっては、いくら急いで来たところで、間に合わなかったことは確実だが、それにしても――と武蔵は残念な気がする。
「して、大蔵殿のお旅先は、いずれでござろうか」
訊ねると、番頭の答えはまた、甚だ漠としたもので、
「ご覧の通り、手前どもの店は、表を張っておりませぬし、薬草は山で製り、売子は春秋の二回に、仕入れた荷を背負って、諸国へ行商に出てしまいまする。それゆえ、主人は閑の多い体で、間があれば神社仏閣に詣でたり、湯治に日を暮したり、名所を見たりするのが道楽なのでござりましてな――今度も、多分、善光寺から、越後路を見物して、江戸へはいるのではないかとは思いますが」