Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 508.883 Zeichen · 1017 Bildschirme

Aozora Bunko

――そうだな、月に三、四度ぐらいならば、教授に出向いて遣わそう」

と、いう。

それを聞くと、半瓦の乾児は、いよいよ小次郎を大きく買った。小次郎のことばには、常に、単純でない伏線で自己宣伝が潜んでいるが、それを噛みわけないのである。

「それでも結構です。ぜひ一つお願い申したいもので」

辞を低くして、

「また、お遊びに」

と半瓦がいえば、お杉ばばも、

「待っていますぞよ」

と、小次郎のことばをつがえた。

小次郎は京橋堀へ舟が曲る角で、

「ここで降ろしてくれ」

と、陸へ上がった。

小舟から見ていると、牡丹色の武者羽織は、すぐ町中の埃にかくれてしまった。

「たのもしい人だ」

と半瓦はまだ感心していたし、ばばも、口を極めて、

「あれが、真の武士じゃろう。あのくらいな人物なら、五百石でも、大名の口がかかりましょうわえ」

と、いった。

そして、ふと、

「せめて又八も、あのくらいに、人間が出来てくれれば……」

と呟いた。

それから五日程後、小次郎はぶらりと、半瓦の家へ遊びに来た。

四、五十名もいる乾児が、代る代る彼のいる客間へ、挨拶に出て来た。

「おもしろい生活をしておるものだな」