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Japanische Klassiker mit Furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 508.883 Zeichen · 1017 Bildschirme

Aozora Bunko

勝負の作法というもの」

口真似して、やり返したつもりでいると、小次郎は、

「あいや、わしの流儀姓名は後から申し告げる。してしてそこ許の中条流は、いったい、誰を師として学ばれたか」

問うも愚かというように、又八の答えは言下に出て、

「鐘巻自斎先生」

「ホ? ……」

いよいよ、小次郎は驚いて、

「すると、伊藤一刀斎は、ご存じか」

「知っているとも」

又八は面白くなって来た。これはもう例の効き目が現われてきた証拠と見たのである。刃物沙汰に及ばないで、おそらくこの前髪は、なんとか妥協の緒口を見つけてくるに違いないと考えていた。

そこで、彼は、すすんでいった。

「あの伊藤弥五郎一刀斎なら、なにをかくそう、おれには兄弟子にあたる人だ。つまり、自斎先生のところで同門の間がらだが、それが、どうしたっていうんだ」

「――では、重ねて伺いたいが、そういうあなたは」

「佐々木小次郎」

「え?」

「佐々木小次郎という者だ」

ていねいにも、二度までいったものである。

ここに至っては、小次郎も、驚きを超えて、唖然としてしまうほかはなかった。

五

「フーム」

やがて小次郎は、そう唸りながら、笑靨をつくった。