Japanische Klassiker mit Furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Lesen Sie 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 508.883 Zeichen · 1017 Bildschirme
四
けさ程のお出会い、殿のお耳に入れ候処、但馬守様、
なつかしき男と被仰され候
お越しの日、いつ頃にやとのおことば、折返してお便り待入申候
すけくろう
「お内儀、そこの筆をかしてくれぬか」
「こんなので、よろしゅうございましょうか」
「うむ……」
と帳場のわきへ立ち寄って、助九郎の手紙の裏へ、
武辺者には、ほかに用もなし。ただたじま守様、御試合たまわるなれば、何時なりと伺候申すべく候
政名
政名というのは武蔵の名のりである。そう書いて巻き直し、封も先の裏をつかって、
柳生どの御内
助どの
と宛てて書く。
梯子だんの下から見上げて、
「伊織」
「はい」
「使いに行ってくれ」
「どこへですか」
「柳生但馬守さまのお邸へ」
「はい」
「所はどこか、知っておるまい」
「聞きながら参ります」
「む、賢い」
と、武蔵は頭をなでて、
「迷わずに行って来いよ」
「はい」
伊織はすぐ草履を穿く。
宿のおかみさんはそれを聞いて、柳生様のお邸なら誰でも知っているから、聞きながら行っても分るが、ここの本通りを出て、街道をどこまでも真っすぐに行き、日本橋を渡ったら、河に沿って左へ左へとおいで――そして木挽町と聞いて行くんだよと、親切に教えてくれる。