Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 350.912 Zeichen · 702 Bildschirme

Aozora Bunko

はてな?

武蔵は少し、勝手のちがう気持だった。

で、杯も手に取らず、

「実は、寄進者のことについて、ちとお調べ願わしく、参った者でござるが」

と、いい直すと、五十恰好肥り肉なその権僧正は、

「え?」

と、眼を革めて、

「調べとは」

と、さも怪訝らしく、急に眼いろまで無遠慮にして、じろじろ武蔵のすがたを見廻した。

武蔵が、寄進札の中にある武州芝浦村の奈良井の大蔵というのは何日ここへ登山したのか、また、たびたび来る者か、その折は一名か、供を連れていればどんな者を連れているか? ――などと次々に訊ね出すと、僧正どのは怖ろしく不きげんになって、

「では、なんじゃな。其許が寄進をなさろうというのではなく、寄進者の身元を洗い立てにござったのか」

老禰宜が聞き違えたのか、この僧正どのが早のみ込みしたのか――これはしたり、といわんばかりな顔をしてみせる。

「お聞き違えでござりましょう。拙者が寄進したいと申すのではなく、奈良井の大蔵という仁のことについて」

いいかけると、

「それならそれと、玄関ではっきりいわっしゃればよいに。――見れば、御牢人らしいが、素姓もよう知れぬ者に、寄進者のお身元など、滅多にいうて、ご迷惑がかかっては困る」