Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Lesen Sie 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 350.912 Zeichen · 702 Bildschirme

Aozora Bunko

「おや――」

と権之助も見直して、これも伊織を探している。

「オオ、あんな所におる。二人とも、何を掘っているのか、地へしゃがみ込んで」

助九郎が指さす所を見遣ると――なるほど伊織と丑之助が、すこし間をへだてて、わき目もふらずに、土を掘っている。

大人たちは微笑んで、そっとその背後へ立っていた。

ふたりは気がつかない。先刻から蔓の根を掘り下げ、折れ易い自然薯を折らないように、芋のまわりを大事に庇って、片腕が地へはいり込んでしまうほど、もう深い穴を作り合っていた。

「……あ」

そのうちに、背後でする人の気配に、丑之助は振向いた。伊織も笑い顔を向けた。

自分達の競争を大人達が見ていると意識すると、二人はよけい熱を出したが、すぐ丑之助が、

「抜けた」

と、長い芋を、地上へ抛り出した。

伊織は、肩先まで入れて、黙々とまだ土の穴を掻いている。果てしのない様子に、権之助が、

「まだか。行ってしまうぞ」

と、いうと、伊織は老人のように腰を叩いて立ちながら、

「だめだめ、この芋は。晩までかかるよ」

と、未練を土の中に残して着物の泥をはたいた。

丑之助が、覗いて見て、

「なんだ、こんなに掘れてるくせに。