Japanische Klassiker mit Furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
Lesen Sie 宮本武蔵(五) (みやもとむさし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 508.883 Zeichen · 1017 Bildschirme
城太郎は、隠していたことが武蔵にわかって、面目ないように、頭を掻き、だんだん隅へ退がって、小さくなっている。
「だのに、そこへ今、ひょこひょことそんな物を背負って総門から行ってご覧――どうなるか」
と、引船はまた、それについて外部のもようを武蔵に告げるのであった。
――何分にも、おとといから昨日、今日と、三日にわたって、吉岡方の者が、あなたの身を尾け狙っていることはたいへんなもので、吉野様やお内緒でも、それを心痛している。
光悦様もおとといの夜、ここから帰る折にくれぐれも頼んで行かれたことだし、扇屋としても、そういう危地にあるあなたを、追い出すようなことはできない。殊に吉野様は細心な気づかいをして、あなたの身を庇っている。
……しかし。
困ったことは、吉岡方の者が執念深く、この遊廓の出入りに見張をつけていることで、店へも昨日から、何度も吉岡門下の者というのが来て武蔵を匿っているだろうとか、うるさく探りに来るので、それは態よく追い払ってはいるが、先方の疑惑は、なかなか解くべくもなく、
(扇屋から出て来たら)
と、その機会を、手に唾して待っていることは知れている。